筆者は2005年卒で社会人としてスタートしましたので、就職活動はちょうど一回り前の12年ほど前になります。最近、エンジニア関連のイベント等で現役の大学生と話す機会も増えてきており、12年前の就活事情とは大きく違うと肌で感じおります。新卒就職活動事情のまとめと、新卒から海外エンジニアの可能性に関して記事にしたいと思います。3種の神器という使い方自体が世代を感じさせますが。。そこはあえてということで。。。よろしくお願い致します。
写真)夜な夜なカフェでプログラミングに打ち込む大学生@セブ島
1. インターンシップの参加率が直近5年で倍増
2018年春卒業の新卒者を対象にした調査(人材大手のマイナビの調査)で65.2%の学生がインターンシップに参加したと回答しており、2013年春卒業の新卒者を対象にした28.4 %から参加率が大きく伸びています。ただし、10年前はインターシップといえば、長期で週何回か企業でバイトするようなイメージでしたが、この数字には1日インターンシップなどの短期の就活イベントも含まれており、インターンシップという定義自体が大きく変わってきていることが考えられます。長期インターンに限定すると、参加率の伸びは一桁%にとどまりますが、インターンシップの参加学生が増えている事実は就活トレンドの大きな変化です。事実、インターシップに絞った求人Webサービスは確認できるだけでも30社以上が参入しております。企業が希望するインターン生の獲得も新卒採用と同じようなモチベーションで取り組む企業も増えており、筆者の知り合いの起業家からインターン生の紹介をお願いされることも日常的にあります。
2. 海外勤務を希望する学生はここ数年横ばい
海外勤務を希望する大学生のデータでは(人材大手のマイナビの調査)、仕事に関わらず海外勤務を希望する積極的海外志向の学生は8.9%(2018年春卒業の新卒者)は4年前の7.7%(2015年春卒業の新卒者)と大きな変化は見られません。一方で、独立行政法人日本学生機構の調査によると平成27年度に協定に基づく(いわゆる学校承認の留学生)は約54,000人と10年前のデータと比較して倍増しております。少子化に伴い、大学は独自色を打ち出す必要があり、積極的に海外留学生を送り込む学部の設置や奨学金の充実に取り組む大学側の姿勢が鮮明となっております。この2つのデータ上は留学できる機会が充実している一方で、海外で働きたいと考える学生のマインドには影響していません。つまり、大学生は海外留学を海外で働く為ではなく、就職活動の1つのスキルや経験として捉えていると言えるのではないでしょうか。今後は海外留学を経験した学生にとって、海外で働く意欲をリンクし海外就職の機会を提供(海外で働くことが唯一の選択肢ではありませんが)できる仕組みが必要かと思います。
3. プログラミングを学習する大学生は着実に増えている
少なくとも10年前に一部の理系学部の学生を除いて、プログラミングを学ぶ学生はほぼ皆無に近かったと思います。企業側の需要はそれなりにあったと思いますが、学習環境がなく文系の学生にとっては別世界の認識でした。しかし、ここ数年プログラミングスクールが急増し、理系文系問わず学生の受講生が増えています。また、特徴的なのはエンジニアを目指すわけではないがITリテラシーの一つとして学ぶ学生が一定数存在することです。母数が少なくて恐縮ですが、筆者の周りにいるプログラミングを学ぶ学生10人ほどの半数以上が将来はエンジニアになるつもりはなく、IT関連の仕事や、中には大手商社に就職を希望する学生もいました。一見、プログラミングとは関係のなさそうな大手企業としても、ITは多くの職種で密接に関係しており、プログラミングは重要スキルの一つとなっております。ちょうど、10年前の英語と同じ様に「プログラミングスキルがなくても良いが、あれば尚良し」な位置づけでしょうか。
まとめ
海外留学の機会とプログラミングを学ぶ機会は着実に増えております。一方で、海外で働く意欲がある学生は伸びが鈍化している可能性があります。海外留学とプログラミング学習の機会をどの様に海外キャリアにリンクさせていくかが課題ではないでしょうか。GAOGAOではこの問題を解決すべく、海外開発合宿イベント等で海外で働く現役エンジニアとの接点を持ち、大学生にとって、海外でのキャリアを身近に感じる企画をしていきたいと思います!次回は2017年2月の3連休でフィリピン・セブ島での開催で調整しておりますのでご期待下さい!!