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使いたいWeb3サービスがない!Web3に関するアンケート調査を実施

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こんにちは!GAOGAOでPdMっぽいお仕事をしている大野です。普段は障害社会学の研究をしたり、双子育児をしたりしています。

最近はGAOGAOのWeb3プロジェクトに携わっていまして、他の人達はWeb3にどのような印象を抱いているのかを探ろうと思い、オンラインアンケートを実施しました。

この記事ではアンケート結果を振り返り、Web3の印象や、そこから見えてくる課題を探ります。

 

はじめに

ここ数ヶ月でWeb3という言葉をテレビやSNSでよく見かけるようになり、民間企業だけでなく行政でもWeb3に関する取り組みが発表されたりと、話題に事欠きません。

一方で、「Web3によって私達の生活はどのように豊かになるのか」「どのような課題が解決されるのか」「私達がWeb3サービスを使う動機は何か」。そのようなユーザー体験の議論は、まだ十分ではないように思います。

今回の記事は残念ながらそれらの疑問に答えるまでには至りませんが、Web3のユーザー体験に思いを馳せる機会になれば幸いです。

 

アンケート結果

回答者の業種

今回のアンケートは、回答者の90%がIT・Web関係者で、そのうちエンジニア職は70%、エンジニア職以外は20%でした。GAOGAOのTwitterアカウントからアンケートを募集したので、回答者属性に偏りが生じています。よって今回のアンケート結果は、一般的な声として見ることは難しく、特定セグメントの声として見る必要があります。

 

Web3という言葉を知っていますか?

「Web3の説明ができる」と答えたのは全体の85%でした。Web3の理解には専門知識が必要な為、その受容度は業界や職種によって異なることが予想されますが、エンジニア職の人達はWeb3の受容度が比較的高く、関連する情報もある程度インプットしていることが伺えます。

 

実際にWeb3サービスを使ったことがありますか?

何かしらのWeb3サービスを使ったことがある人は55%でした。また、使ったことがあるサービスとしてはOpenSeaとSTEPNが比較的多く挙がりました。

現状のWeb3サービスを利用するには暗号資産が必要なので、ITや投資に抵抗がある場合、利用障壁は高いです。それにも関わらず半数以上が利用しているので、Web3独特のワクワク感が、多少の不安や手間を乗り越えさせているのかもしれません。

著名人によるWeb3に関する発信や、注目ワードとはいえまだ本格参入している企業が日本では少ないことによって、ハロー効果や希少性を感じ取り、今後も利用者は増え続けるでしょう。留意点としては、何をもって利用としているかは解釈が割れるので、離脱ポイントや利用動機を細分化して、歩留まりの解像度を高める必要があります。

 

Web3という言葉を聞いて連想するものを選択してください (最大3つ)

Web3から連想する言葉として最も多かったのは「ブロックチェーン」でした。Web3と一緒に語られることが多い為、連想する言葉となるのは自然な流れですね。

次に連想した言葉として多かったのは「トークンエコノミー」でした。Googleの検索結果数 (2022年6月時点) で比較すると、ブロックチェーンは約24,800,000件でトークンエコノミーは約329,000件なので、トークンエコノミーの知名度は高くありません。それにも関わらず上位であることを考慮すると、トークンエコノミーはWeb3を言い表す言葉として相性が良いと考えられそうです。

もう1つ気になる点としては、前の設問でSTEPN利用者が散見されましたが、「健康・医療」を連想する人はいませんでした。「Web3」と「Web3を土台に提供するサービス」は異なるものとして捉えているのかもしれません。

 

Web3に対して挑戦してみたいことはありますか?

Web3への挑戦としては「Web3に関する技術を知りたい」が最も多い回答でした。暗号資産の獲得や投資よりも、Web3を構成する技術や金融知識を獲得することに、興味が向いているようです。また3番目の回答数を得たコミュニティ運営から、DAOに代表される分散型自律組織への興味の高さが伺えます。

 

Web3に対して不安に思うことはありますか? (複数回答可)

Web3の不安として「使えるWeb3サービスを知らない」「使いたいと思えるサービスがない」が上位を占めました。Web3自体への興味はあるものの、その実、満足いくサービスにはまだ出会えていないようです。

先ほどのアンケート結果に投資よりも知識習得に興味の傾きがあったことを考慮すると、NFTアートを購入・販売できるOpenSeaや、運動して暗号資産が手に入るSTEPNが徐々に広がりを見せていますが、暗号資産が多くの人達を魅了するキラーコンテンツになることは、現段階では難しいのかもしれません。

 

まとめ

今のWeb3の課題は使ってみたいと思えるサービスがないことです。暗号資産はもちろん魅力的ですが、Web3が暗号資産を扱うだけのサービスに留まってしまえば、人々の注目を得ることができず、十分な発展は望めません。

市場の発展にはより良いサービスを生み出し、より多くのユーザーに集まってもらう必要があります。そして、実現する為の手段として「ブロックチェーン技術の習得」「暗号資産を始めとするビジネス視座」「ユーザー体験の追求」が求められているのではないでしょうか。

確実な成功法則は存在しませんが、ユーザー体験も十分に議論されることで、Web3は今よりもっと良くなります。既に多くの企業がWeb3に乗り出し、様々なサービスを開発しています。私達が「ワオ!」と感動するサービスが登場する日も近いでしょう。

GAOGAOではWeb3領域をメインとする部署があり、積極的にWeb3の調査、開発業務を行っております。今後もWeb3に関するさまざまな情報発信を定期的に行ってまいります。
興味を抱かれた方や、お問い合わせのある方は下記フォームよりご連絡ください。

https://gaogao.asia/contact/

 

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